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カメイカップ2016 U-15東北サッカー選抜大会

福島県選抜との点の取り合いを制した宮城県選抜が3位に

3、4位決定戦と5、6位決定戦はベガルタ仙台泉パークタウン練習場で行われました。
3、4位決定戦は予選ブロックリーグで共に1勝1敗ながら得失点差で2位となった福島県選抜と宮城県選抜が対戦しました。
試合は激しい点の取り合いになりました。前半13分、27分宮城県選抜背番号3DF高橋拓選手がセットプレーから2得点を挙げました。対する福島県選抜は前半33分、相手のパスミスを拾った背番号11FW佐藤陸選手がシュートを決めて、前半は2対1と宮城県選抜リードで折り返ししました。
後半15分、宮城県選抜は背番号7MF狩野海晟選手の縦パスを受けた背番号8MF佐藤唯斗選手がゴールを決めて3対1とリードを広げましたが、福島県選抜は後半19分背番号9FW松本壱瑳選手がPKを決め、さらに後半25分佐藤陸選手がこの日2点目のゴールを決めて同点に追いつきました。直後の後半26分宮城県選抜はセットプレーから背番号2DF佐々木勇輔選手がゴールし、再度リードを奪いましたが、後半35分福島県選抜は佐藤陸選手がまたもゴールを決めてハットトリックを達成し4対4の同点。このまま終わるかと思われたアディショナルタイム1分、宮城県選抜は佐藤唯斗選手がゴール左から直接フリーキックを決めて、5対4で勝利し3位。粘りを見せたものの僅差で福島県選抜が4位となりました。

選手、監督インタビュー

3位の宮城県選抜 平賀玄太監督

3位決定戦では、前半は自分たちのやりたいサッカーをできたのですが、後半苦しくなってきて、自分たちの思うようなゲーム展開ができなかったため、点の取り合いになりました。今大会は岩手戦が全てでした。試合の入り方で、今までと違い、宮城を背負って戦うというところで緊張し硬くなっていた選手もいました。来年国体で勝つには、試合の入り方や苦しくなった時の戦い方を、改善していかなければと思います。
選手個々が自分たちで考えて自立したプレーをすることを目指していたので、そこは大会を通して成長が見られましたし、チームとしてのまとまり、一体感は大会を通して成長できた部分の一つかと思います。
選手にはさらに自立してほしいと思います。宮城の代表として戦えるだけの人間性、技術、戦術理解といったサッカーの一番面白いところを、自分で判断して決断に責任を取ることのできる選手が11人集まれば、もっと宮城らしいサッカーができると思います。

宮城県選抜 小畑裕馬選手 背番号1 GK

3位決定戦の前半最初の方は落ち着いてできていましたが、前半終盤くらいから徐々に相手がプレッシャーをかけてきて焦って失点することが多くて、後半の失点もビルドアップ時の自分たちのミスからなので、そこはチームで修正できたら良いと思いました。
今大会自分の目標である積極的にプレーに関わるということは結構できたと思います。しかし、その質がまだ低かったので、そこはもう少し上げていきたいです。
目標はレアルマドリードのGKナバス選手(コスタリカ代表)です。キャッチに行った後のセカンドボールへの反応が速くて、ビルドアップにも積極的に関わるところを見習いたいです。

宮城県選抜 高橋拓選手 背番号3 DF

3位決定戦は個人的にはビルドアップがうまくいかない中で2得点取れて、後半はうまくいった部分もあったと思います。
チーム全体として最初はコミュニケーションが少ないのが課題でしたが、時間が経つにつれてみんなのコミュニケーションが増えてきて、雰囲気がよくなりました。最後に得点をいっぱい取りましたが、最初はゴール後にみんなで喜ぶ場面が少なかったのですが、最後の試合はゴールの後にみんなで喜び合えたのが良かったです。
目標は浦和レッズの槙野智章選手(日本代表)です。見習いたいのは気持ちを前面に出すプレーです。

宮城県選抜 佐藤唯斗選手 背番号8 MF

3位決定戦は試合終盤の得点前に自分のミスで失点したので、最後は自分で決めたいと思いました。チーム宮城で優勝したいという気持ちがありました。チームワーク良くできたので、コミュニケーションの仕方を学べたと思います。パスやトラップ、シュートの部分を今後しっかり磨いていきたいですし、守備の部分が課題なので、そこを重視していきたいです。
目標はイニエスタ選手(スペイン代表)です。ゴール前のラストパスや状況判断がすごくうまいので、自分もこうなりたいと思います。

4位の福島県選抜 佐原明良監督

目標としては決勝に進んで優勝を目指すということを年度の初めから彼らと一緒にやってきました。そこにたどり着けなかったので、モチベーションも難しい中でしたが、トレセンマッチで負けた宮城と、本大会の最後の試合ということで、3位を取ろうと切り替えてゲームに入りました。点の取れるチームというのは評価していますが、守備の方は、予選ブロックリーグも失点が多くて、なかなか難しかったのですが、選手はファイトしてくれたと思います。
昨年から選抜で活動し、他県選抜チームと対戦した中で、どこが自分たちの課題か、選手はそれぞれ分かっていると思います。それを積極的に普段の練習から取り組んでいけるかどうかだと思います。2日間を振り返ると守備ではボールを奪うところとか、組織的に守るところを意識してやっていかなければいけないと思います。攻撃のところでももう少しゴールに向かえるような場面がたくさん出てくると良いと思います。

福島県選抜 蛯原陸選手 背番号4 DF

3位決定戦は勿体ないミスが失点につながってしまったので、改善していきたいと思いました。東北レベルになると、自分のレベルで通用するところとしないところがハッキリして、それを感じられたのが良い経験になりました。通用するのは対人守備で、通用しなかったのはクリアの方向や判断の遅さというところで、改善していきたいと思います。
目標はセルヒオ・ラモス選手(スペイン代表)です。フィジカル面が自分に似ているので、目指していきたいと思います。

福島県選抜 松本壱瑳選手 背番号9 FW

3位決定戦は途中から出場して何かしなければと思い、PKをもらって、どちらにGKが飛ぶか分からなかったのですが、いつも蹴る方向に蹴ったら入りました。
他県との技術・体力の違いを肌で感じる大会になりました。今後高校に行ってスタメンを張れるように、足りないと思ったところを長所にできるようにして、選手権に向けて頑張りたいと思います。
目標はACミランの本田圭佑選手(日本代表)です。メンタルの強さやここぞで決める決定力が魅力的です。

福島県選抜 佐藤陸選手 背番号11 FW

3位決定戦はいらない失点があって、勝てる試合でしたが負けてしまいました。得点は1日目より取れていたので良かったです。
この大会で福島の足りないところをたくさん知ることができたので、次からはもっとレベルアップして東北でも戦えるようにしていきたいです。
目標としているのは浅野拓磨選手(日本代表)です。スピードのある選手で自分にちょっと似ているので、良いプレーを真似したいです。

秋田県選抜が岩手県選抜相手に1点リードを守りきり5位に

5、6位決定戦は予選ブロックリーグで1勝1敗と健闘するも、得失点差で惜しくも3位となった秋田県選抜と岩手県選抜が対戦しました。

前半はお互い決定的な場面をつくり、秋田県選抜は前半20分背番号10MF田近奈生選手がGKと1対1でシュートを放つも止められます。岩手県選抜はアディショナルタイム1分、背番号14MF渡邊拓磨選手がシュートを放ちますがGKに弾かれゴールならず。前半は0対0で終えました。

後半に入ると、相手守備陣の間のスペースにうまく入り込んだ秋田県選抜が相手を押し込み、後半8分左サイドからのクロスボールを受けてゴール前に抜け出した背番号9FW柴田倭選手がゴールを決めて先制しました。1点を追いかける岩手県選抜は終盤、背番号9FW細川伊織選手のドリブル突破や、背番号4DF菊池竜空選手のクロスボールなどでチャンスを作りましたが、秋田県選抜の堅い守りを崩すことができず、このまま試合終了。1対0で勝利した秋田県選抜が5位、岩手県選抜は6位となりました。

選手、監督インタビュー

5位の秋田県選抜 栗原英毅監督

2勝できたのは一つ形として良かったと思いますが、結果として5位となり、予選ブロックリーグの得失点差で相手を上回ることができませんでした。特に初日の2試合目の青森戦は負けても0-1だったら1位通過できていたところを大量失点で3位になってしまったのは、青森のゲームコントロール力が勝っていたのだと思います。
5位決定戦は内容にしっかりこだわって5位を狙っていくコンセプトでした。相手がバランスを取って低めのポジションできたので、下からパスをつないで相手を前に出して、DFの背中を取っていくというサッカーをやりました。
国体は一つのゴールですが、通過点でもあります。秋田の子たちは本大会に何年も出られていないので、そうした経験をすることによって自分たちのレベルを知り、それをトレーニングの質に変えていくところまで持っていける国体にしたいです。本大会に出られるよう来年のU-16監督へ引き継ぎしていきたいと思います。

秋田県選抜 川田心選手 背番号2 DF

5位決定戦はしっかり守りを固めて味方の状況を見ながら自分たちのサッカーをできて良かったです。自分がチームの中心となって引っ張っていくようにしたいと思い、声を出すことも意識しています。これからも声を出し続けて、みんなに信頼される選手になりたいと思います。
目標は浦和レッズの槙野智章選手(日本代表)です。気合いがすごく入っていて、プレーも球際が強いので、そこに憧れています。

秋田県選抜 内山颯太選手 背番号8 MF

3チームの予選ブロックリーグはあまり経験したことがなく、1試合目福島に勝ってからの2試合目の体力の部分で厳しさがあり、そういうところがまだまだ足りないと痛感しました。本来自分はボランチをあまりやらないのですが、ボランチが試合を作らなければと考え、ボールに関わって攻撃の起点になることを意識しながらやっていました。
予選ブロックリーグではボランチであまり良いプレーができなかったのですが、どんなポジションをやっても活躍できる選手になりたいと思います。
目標はドルトムントの香川真司選手(日本代表)です。パスも出せますし、自分でドリブルもできるので、その辺は自分も吸収していきたいと思います。

秋田県選抜 柴田倭選手 背番号9 FW

通算で2勝1敗でしたが、予選ブロックリーグでは、1勝1敗で3位になってしまったのが本当に悔しかったです。5位決定戦で勝てたのが嬉しいですが、ユアテックスタジアム仙台で戦いたかったです。ただ、大会通じて得点もできたので良かったです。5位決定戦のゴールは、あそこで決めることによりチームが良い方向に行けるので、決められて良かったです。今後相手にとって脅威になるような目立った選手になりたいです。
目標はマンチェスター・ユナイテッドのFWイブラヒモビッチ選手(スウェーデン代表)です。大きいのにテクニックもシュート力も全部あって、僕の目標とする選手です。

6位の岩手県選抜 梶原聡記監督

予選ブロックリーグ宮城戦での戦い方は良かったのですが、山形戦で少し反省するところがあって、攻めている時間帯に点数が取れず、守らなければいけない時に連続失点してしまい、統一感を持って攻撃・守備ができませんでした。そこを課題にして5位決定戦に臨み、点数を取られてからは攻撃面で良いことができたのですが、それまでは相手のボールの取りどころが定められませんでした。後半から取りどころを確認し、うまく取れて攻撃につながって、最後の20分攻めましたが得点できなかったのが課題です。
ボールを奪うところはできているので、奪ってからボールをもっと大事にすることと、近くの選手が少し角度を取って受けて時間を作って、もっとワイドに攻められればというところを追求しています。来年の国体もそこがキーとなるので、積み上げていきたいと思います。

岩手県選抜 菊池竜空選手 背番号4 DF

大会通して自分のプレーができないところがありましたので、これからのチームでの練習でやっていきたいと思います。サイドバックに入っても攻撃参加してゴールにつなげられるようにやっていきます。これからまだまだ大会や試合がありますので、たくさん勝って次につなげられるようにしたいです。
目標はレアルマドリードのトニ・クロース選手(ドイツ代表)です。キックやパスの精度が高いところが好きです。

岩手県選抜 渡邊拓磨選手 背番号14 MF

この大会を通して岩手の良さである守備をしっかり出して、強い宮城にも勝てましたし、その後2回負けてしまいましたが、チームに戻れば高円宮杯東北大会もありますし、そこでしっかり勝って全国大会にいきたいです。
目標にしている選手は中田英寿選手(元日本代表)です。1対1の体の強さや、チームを支配する力を見習いたいです。

岩手県選抜 細川伊織選手 背番号9 FW

自分たちよりレベルの高い選手と戦えて、そこは次の県マッチにつながるところがあると思います。自分はおとりになって味方を使うプレーをしているので、味方が点を取れなかったのは悔しかったです。今後はもっと体を張って、前線に自分で持っていけるくらいの技術とボディバランスを持った選手になりたいです。
目標はアルビレックス新潟のFW鈴木武蔵選手(U-23日本代表)です。圧倒的なボディバランスに憧れています。自分もボディバランスを鍛えて、鈴木選手のような選手になりたいです。

世界基準を参考にして、さらなる東北のレベル向上を

一般社団法人宮城県サッカー協会 会長
大久保芳雄さん

決勝においては、優勝した青森県選抜は特にプレーの正確さや球際の激しさなど、日本のサッカーが考えていることを忠実に実践されていて、そういう差が出たと思います。それをみんなが手本にして、世界を目指してほしいです。15歳、17歳、19歳の世界基準を日本サッカー協会も出してくると思いますので、それを参考にしてトレーニングに励んでいただきたいと思います。東北には素晴らしい指導者がたくさんいますので、期待しております。

今大会は予選ブロックリーグで全てのチームが1勝1敗と力が拮抗していて、それだけ東北のレベルは上がっています。ただ全国と比べてどうかというと東北のレベルはまだ低いというのは否めないので、我々もより一層頑張ってやっていきたいと思いました。

カメイカップをステップに世界を目指してほしい

一般社団法人宮城県サッカー協会 技術委員長
鈴木武一さん

予選ブロックリーグが全部1勝1敗というのは今まであまり無いことで、6県の力が拮抗してきたのかなと思います。その中で勝ちきろうと、シビアなゲームが増えていくので、大会自体の質が高まっていっているように感じました。

決勝はユアテックスタジアム仙台でテレビ中継があって、しかも解説者が元日本代表の都並敏史さんで、モチベーションが上がって非常にやり甲斐があります。今日も青森と山形のチームが来てすぐにみんなピッチ上で写真を撮っていました。それだけこのスタジアムは東北の子どもたちの憧れの場所なのだな、と改めて感じました。

大久保会長もおっしゃっていましたが、世界に目を向けてターゲットにしながら進んでほしいと思います。チャンスがあれば国際経験を積んでほしいです。オリンピックを見ても未だにあの年代でも国際経験の乏しさを感じるので、この子たちもこの大会を一つのステップにしてどんどん世界を目指してほしいな、と思います。

東北サッカー協会
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