日本の蔵王ヒルクライム・エコ2014開催

日本の蔵王ヒルクライム・エコ2013開催

5月18日(日)、残雪の蔵王を舞台に開催された山岳自転車レース「第4回 日本の蔵王 ヒルクライム・エコ 2014」。この日は、朝から降る小雨により気温が低く、初夏というよりはまるで初冬のような気候でした。そんな、決してベストとはいえないコンディションの中、県内外から集まった1,228人の選手が白熱のレースを繰り広げました。


この大会は、蔵王町の認知度向上と、雄大な自然を誇る蔵王連峰の環境保全に配慮したエコスポーツを開催することで「環境保全宣言の町」としての取り組みをアピールすることを目的としています。また、交流人口の増加を図り、地域経済の活性化促進も大会開催の狙いです。当社は、この趣旨に賛同し、第2回大会から特別協賛しています。

 

 

4月から行われている「仙台・宮城【伊達な旅】春キャンペーン2014〜仙台・宮城春物語〜」期間中のイベントでもあることから、全国から参加した選手のみなさんを蔵王町、そして宮城県全体でおもてなしをしようという、アットホームな大会となりました。


寒さの中、ウォーミングアップに余念がない選手たち

開会式を前に、会場周辺ではさまざまなレースウエアに身を包んだ選手たちが続々と集まります。開会式が行われた午前7時の段階での気温は10℃。寒さの中、けがのないよう、ウォーミングアップやストレッチなどを入念に行う選手たちの姿が見られました。
このレースは、宮城・山形両県を結ぶ山岳観光道路「蔵王エコーライン・ハイライン」を舞台に蔵王ロイヤルホテル前の大鳥居をスタートし、蔵王山頂までの全長18.7km(標高差1,334m)のフルクラスと、全長6.5km(標高差497m)のビギナークラスで競われます。平均勾配7.1%、最大勾配12.0%というコースは、国内ヒルクライムレースの中でも難関といわれ、多くのサイクリストのチャレンジ精神をかきたてます。そのため、参加者も年々増加しています。


さて、開会式では、蔵王町の観光キャラクターとして人気の『ざおうさま』も登場し、選手たちを応援。さらに、大会会長である村上英人蔵王町長が「ようこそ蔵王へ!今年は、2回ほど記録的な大雪に見舞われたため、例年よりも2〜3m積雪量が多くなっています。エコーラインの残雪もまだまだ高いので、緑の回廊と雪の回廊の二つの表情を楽しんでいってください。また、今日は小雨もぱらつき、気温も低い。午前4時の段階での山頂の気温は2℃で風もありましたので、とにかく体調に気を付けてください」と、選手たちを激励しました。

次に、来賓の紹介や競技説明などが行われ、開会式は終了。選手たちは、スタートラインへと移動していきました。

大鳥居から山頂目指して、サイクリストが疾走出発!



7時30分。まず、フルクラスのロードレーサーチャンピオンクラス、ロードレーサー男子Aクラス、ロードレーサー男子Bクラスの選手たちがスタートします。続いて、ロードレーサー男子Cクラス、男子Dクラスと、全15クラスに分かれている選手たちが続々とシャーっという軽快な音とともに、スタートを切りました。沿道で応援している人たちは、寒さに身を震わせながらも、選手たちに大きな声援を送っていました。
寒風が吹きすさぶ蔵王の曲がりくねった道を上り始める選手たち。例年であれば、新緑の美しさを堪能しながら上がって行ける場所も、今年はあいにくの天候により景色どころではなさそうです。
ビギナークラスは、エコーラインの旧料金所跡がゴール。選手たちは、ほんの少しの休憩の後で下山し、フルクラスの選手たちを開会式会場で待ちます。
このクラスで大会初参加にして優勝した田中英祐さんは、なんと今年の1月にロードレース用の自転車を買ったばかりだという高校3年生。「疲れたけど、楽しかったです。春休みに泉ケ岳などで練習した成果が出ました。来年もまた優勝を狙いたいです」と話してくれました。
また、大会参加者で最年少12歳の広谷悠貴さんは、お父さんの康弘さんと一緒に横浜から参加。「お父さんの影響で今年の3月に始めました」という悠貴さんですが、なんとジュニア部門で2位という快挙。康弘さんも、フルクラスのロードレーサー男子Dクラスで49位という好成績を収めました。
一方、フルクラスの選手たちは、まだまだ難所が待ち受けています。標高が上がるにつれて緑が少なくなり、残雪が見え始めるといよいよ九十九(ツヅラ)折れカーブです。11.8kmの賽ノ磧付近からなだらかな直線が続きますが、ここで選手たちを強風が襲います。終盤の駒草平付近では蔵王名物の『雪の壁』が現れましたが、ここではリタイヤする選手が続出してしまいました。その先にあるのは、蔵王連峰のシンボル・御釜へ通じるハイライン。いつもは自動車専用道路のため自転車で走ることができませんが、今日だけは特別。この大会の一日だけ、ヒルクライムのレースを走る選手に与えられるご褒美といってもいいかもしれません。ゴール地点は、例年ならば眼下に雄大な大パノラマが広がっていますが、この日の視界は2〜3m。しかも、気温は0℃。時折ひょうが降るという、厳しいコンディションでした。


熾烈過酷なレースを戦い終え、お互いを称え合う選手たち

レースを終えた選手たちは、途中休憩をとりながら、ゆっくりと下山します。なかには上りで体力をすべて使い果たし、自転車をトラックに預けてバスで下山する選手もいました。
一昨年この大会に参加し、今回で2回目となる狩野真由子さんは「とにかく寒くて風が強かったです。2年前はビギナークラスの参加だったので、山頂の景色も楽しみにしていたのですが、まさかのお天気でびっくりですね」と苦笑。そんな冷え切った選手たちの体を温めてくれたのは、沿道からの声援と、地元の遠刈田の商工会 農協婦人部 食の研修会の方々が朝5時半から仕込んだという豚汁でした。蔵王の豊かな自然が育んだ食材を使った豚汁に、選手のみなさんは舌鼓を打ちながら、隣り合うサイクリスト同士でその健闘を称え合い、会話の花が咲いていたようでした。

 

 

閉会式では、各クラスの表彰が行われました。チャンピオンクラスの優勝者は、山形県天童市から参加した武田祥典さんです。武田さんは「前回は4位だったので、素直に嬉しいです。練習したかいがありました。賽ノ磧付近の風がとにかくきつかったし、路面の状態も決してよくはありませんでしたが、やはり山頂に上った時の達成感は格別です。来年もまた参加して、優勝を狙いたいと思います」と話してくれました。武田さんをはじめ、入賞者には遠刈田系のこけし工人が作った“こけしに自転車”をあしらったかわいらしい、蔵王町ならではのトロフィーが贈られました。また副賞として地元産のお米ひとめぼれ1俵(60kg)なども贈呈されたほか、ビギナークラス、フルクラスともに選手全員が参加でき、蔵王町の名産品や自転車が当たる大抽選会が行われました。

 

厳しい気候の中ではありましたが、けが人もなく無事に終了した「日本の蔵王ヒルクライム・エコ2014」。年々参加者が増えているこの大会は、来年も5月に蔵王で開催予定です。次回は、果たしてどんなドラマが生まれるのでしょうか。

「日本の蔵王ヒルクライム・エコ2014」フォトアルバム

「日本の蔵王ヒルクライム・エコ2014」フォトアルバム


関連リンク一覧

快適なカーライフを ガソリンスタンド
灯油宅配サービス ザほっとライン
安心のメディカルサービス カメイ調剤薬局
信頼のベストパートナーを保険商品のご案内
コレクション&イベント情報 カメイ記念展示館
カテゴリ
暮らし
食べる
健康
クルマ

協賛一覧