相変わらず元気な子が多くてよかったですね。なにより、みんな楽しんでくれているのがこちらにも伝わってきました一人ひとり回って見てあげるでしょう？次の子のところに行くと、お母さんとかお父さんに「ゴルフって面白いね」と話しているのが聞こえてくるんですよ。それこそが、僕がこの教室でやりたいことなので、そういう意味では大成功ですね。
とにかくゴルフを好きだということでしょう。実は、ゴルフには運動神経は関係ないんですよ。僕も足はめちゃくちゃ遅いですから(笑)。一流の選手でも、他のスポーツをやらせたらさっぱり…という人も結構いるんですよ。ですから、他のスポーツで目が出なくても、ゴルフで才能が開花する子もいると思います。ただ、ゴルフの上達にはとにかく練習をしなくてはいけない。その練習を苦にならずにやれるのは、やっぱり“ゴルフが好きだ”という気持ちでしょう。
今話題の岩田寛選手は、高校に入ってからゴルフを始めたんです。彼の場合は、実家が練習場でお父さんに教えてもらえたという環境も整っていたわけですが、高校時代も大学時代も一度もレギュラーになることはなかった。でも、どこかで目覚めたんでしょうね。一気に上手くなって、プロになってから数年でトップクラスの選手になったんです。
僕は中学からゴルフを始めました。毎日往復2時間、自転車に乗って練習場に通って、1000球は打っていました。僕の場合は、とにかく人よりも練習しましたけれど、厳しい父に“やらされていた”感じでした。ただ、それがあったからプロになれたのですが、あの時の僕が楽しんでゴルフができていたら、もっと練習していたんじゃないかなと思うんです。そしてきっと、それがプロになった今でも続いていたんじゃないかな、と。だからこそ、僕はこの教室では子どもたちにゴルフを楽しんでほしい、と思っています。
昨シーズンは悪くなかったです。なのに、結果を見ると順位は悪い。これは、僕のデビュー当時であれば30位〜40以内にいるはずなんですよね。つまり、今のプロ男子のレベルが間違いなく上がっているということ。試合数も減ってきている中で、結果を出すためには、あまり結果が見込めないときには思いきって予選落ちをし、その次で挽回するというような、メリハリをつけた試合をすることも必要だと思っています。今オフは、トレーニング内容もがっちり見直して、クラブの調整も行ってしっかり次のシーズンに臨みたいと思います。
プロゴルフは、とても厳しい世界です。今はプロゴルフ界を取り巻く環境も激変しています。その舞台で活躍するためには努力が必要ですが、とにかく楽しんでゴルフをしてください。いつか、この教室からプロの選手が誕生したらとてもうれしいです。
